光景
暖かくなってきた。フェアウエイを歩くと地面から春の息吹を感じるようになってきた。ここからツツジの頃までが一番いい。若い頃は厳寒の中、雪をかきわけラウンドしたものだが、もっとゆっくりしたゴルフになってきた。歳を重ねたということだろう。時間の余裕をもってゴルフ場に向かう。ストレッチとアプローチの練習だけでいい。ドライバーは230まっすぐ飛べばバックティでも特に問題はない。アプローチはリカバリーであり、パターは水物である。パー4の2打目、パー5の3打目に向かうシーンが一番好きだ。アイアンの角度、ライン、芝、風と様々な要素が合うとピンに絡んでいく。その光景を見るために門の守衛に挨拶をし、ジャケットを着て倶楽部ハウスの正面玄関の扉をあける。
ゼロハリバートン
旅を伴にする相棒は常に昔からゼロハリバートンのスーツケースである。空港では椅子にもなるし、ホテルの部屋では貴重品入れになる。傷は沢山あるがいい思い出だ。ただ、すれ違う人たちを見ると最近はリモアの方が圧倒的に多い。軽さなのかファッションなのかはよくわからない。優雅だなと思うのは、ルイヴィトンのキャスターがついてない大きなスーツケースだ。初めから自分で運ぶことを想定していない。海外のホテルでたまに目にするが、こちらまで優雅な気持ちにさせてくれる。今、欲しいのは、グローブトロッターのスーツケースだ。これをもって空港を颯爽と歩いていた女性があまりにも美しかったからだ。男は単純なものである。